下記の元記事は 2017 年に書かれたものですが、Horos の日本語事情を検索すると 2026 年の今でも上位にくるようです。
また、AI によっては「Horos を日本語で使用したいなら HorliX を使え」と勧めるようです。
そういう経緯を踏まえた上で思うところを書きます。
事実だけを述べると、HorliX に関しては arm 対応のバージョンが存在して、既存ユーザーさんや連絡をとってきてくれた人には無償で配布しています。もちろん日本語は使えるし、Horos でよくある UI の崩れもありません。

単純に画像を閲覧する程度であれば、今でも問題なく使えると思います。
けれども、一般公開はしていないし、積極的に普及させるつもりもありません。
その理由として、以前から「OpenGL が非推奨になった以上は、OpenGL に依存する HorliX/Horos をそのままの形でメンテしてもしょうがない」というようなことは言っていたのですが、実は、他にも理由はあります。
教育を考慮した際にはこちらの方がより深刻なような気がしますが、Horos のデータの取り扱いが現在の標準的な DICOM 規格から逸脱している、というのがそれです。
例えば、現在では ROI の情報は DICOM SR に、セグメントなどの加工データは DICOM SEG に保管する、というのが、標準になったように思います。が、Horos では
・DICOM SR はサポートされているが、内部的には独自形式で他のアプリと互換性がない
・DICOM SEG はそもそもサポートすらされていない
とこの現代の潮流から大きく逸脱しています。(詳しくは Slicer のスレ参照)
ならば改修したらいいじゃないかという話になりますが、困ったことに上記の特性は、基本設計に近い部分に存在しているため、改修にはかなりのコストがかかります。
その一方で、プログラミングの手法として AI を使ったコーディングが主流になりつつあります。そして、AI を使ったコーディングは、従来に比べ新規のプロジェクトをおこすのが楽です。
だから、Horos をなんらかの形で延命するのであれば、Horos を改修するのか、新規にプロダクトを起こすのかという選択になりますが、トレンドは完全に後者です。
長らく Horos をサポートしていた iCat という会社は falcon というプロダクトをリリースしていますし、われわれも PHORLIX シリーズを公開しています。
最近では「自作 DICOM Viewer」が流行っています。
もう、プログラミングに通じた少数のものだけで「業界標準」的な一つのソフトをつくる、という時代ではなくなっています。
だから、Horos を「新規」に導入するくらいであれば、用途に応じて、近年設計されたビューアに使った方がいいのではないかと思います。
まとめると・・・
HorliX は最低限のメンテは続けられているし、最新環境(今なら Tahoe)で動くバージョンも存在する。希望者には配布もする。
しかし、積極的な機能追加はされておらず、今後もその方針を変える予定はない。
新規ユーザーはもちろん、既存ユーザーも、可能であれば、近年に設計されたモダンなビューアに移行することを推奨する。
ということになります。
Horos をインストールしたのはいいが、どうせなら日本語化したい。
Mac のことは詳しくないのだが、「OsiriX が日本語化されている以上、Horos でもできるはずだ」という単純な発想。まず、ファインダーで OsiriX.app を表示させ「内容を見る」→Contents→Resources と順に表示。
そしたら、ありました。 Japanese.lproj
あやしい。

おそらく、ここで国際化に対応しているんだろうと推測して、このフォルダを丸ごと Horos.app のContents/Resources フォルダに放り込む。そして、Horos 起動。
おお、日本語化されている。
とても正しい日本語化とは思えないが、今のところ問題なし。どの程度まで本体動作に影響するか不明だが、しばらくこのまま使う予定。(もう少し真面目に日本語化することにしました。下記参照)
それにしても、ここまで言うこと聞いてくれると Mac がだんだんかわいく見えてきた。マカーでもなんでもないが、安いのでいいから、新規に買っちゃおうかな。
ちゃんとした日本語化
いつまでも「なんちゃって」ではまずいと思い正規の日本語化方法にしたがって若干必要なファイルを追加。ある程度日本語化しました。結果を github の
air-h-128k-il/HorliX
に上げておきました。HorliX と名を改めましたが、トライアル版を不定期に
HorliX Download Page
に上げてますので、必要な方がいたら落としてみてください。
とりあえず、アップデートアラートの類は出なくなりました。
本家にプルリクエスト送っておいたので取り込まれるかもしれません。→あっという間に取り込まれました。
日本語訳の検討はこちらでおこなわれています。
HorliX へ
日本語化以外にも、どこそこの UI を変えてくれ、SSL のサポートもしてほしいなどの要望があり、結局、上のリポジトリは、そのまま HorliX プロジェクトに発展しました。
ここまでやるつもりはなかったんですが、結局、電子カルテと DICOM Viewer/PACS の二つに手を出してしまったっていう…..。
「なんちゃって」日本語化は個人使用の範囲内で自己責任で
コメント欄で指摘されて気がつきましたが、(オープンソース版ではない)OsiriX の日本語リソースは、開発元独自開発ですのでフリーでもなんでもなさそうです。再配布などはかなりまずいと思われます。(1回、調べたことありますが、各国ローカライズはかなりお金かかってます)
「なんちゃって」日本語化する場合は、個人使用の範囲内で自己責任でお願いします。
ところでコメント欄の
って、システムクラフト(サークルテック?)の杉原 利彦さんですかね。
ところで、この杉原さんによれば、私は horos プロジェクトの「自称」contributor なんだそうだが、一応、GitHub のシステムレベルでも記録はされており、世間的にも contributor ということで認知されていると思いますけどね。
北極圏コード貯蔵庫コントリビューター -Arctic Code Vault Contributor-
もの凄く貢献したってわけではないですが、ROI 関係なんて私のコードが基になってますし。
ROI
ところで、ROI-color-rotation-UI に関して、なんで Horos のコードを取り込まなかったのですか?ときかれたことがあったが、「保管方式がすっきりしておらず、後でデータ互換性の問題が起こりそうだったから」というのがその理由です。
当時はそこまで意識したわけではないんですが、「これはやり過ぎだな」と思って取り込みを見送ったわけです。
その後、DICOM SR・DICOM SEG などの標準的な形式が普及するにつれ、当時の判断は妥当だったんだなという思いを強くしています。
air-h-128k-il
(追記)ここ数年、Horos が OS のアップデートにもついていけない現状があるせいでしょうか「新しい環境で動くかどうかもわからないのに、日本語対応だけ、しかも正規なやり方ではない手法(日本語のチェックを外す云々)をことさら取り上げる業者の感覚はおかしいのではないか? 信用ならない」という一般ユーザーの方が増えているようです。
われわれもほぼ同様の意見です。
優先すべきはアプリ自体の安定動作です。
それができた上で、日本語化をはかりたい or 日本語環境をデフォルトでオフにしたいというならば、セルフビルドするかリポジトリコードを直接調整できるメンテナに直接頼む・交渉するというのが OSS に相応しい解決方法でしょう。
現在の OsiriX Lite には「Japanese.lproj」が無く「ja.lproj」のようです
「ja.lproj」をContents/Resources フォルダに放り込むと Horos が起動できなくなります
なにか対策ありますか?
或いは 「Japanese.lproj」をDL可能にしていただけませんか?