今日の HorliX (2019/03/07)

医療画像ビューア HorliX は、Mac AppStore で世界に配信されている。
個人情報の収集はまったくしていないが、各国プラットフォームでどの程度売れたかは報告があがってくる。
顔本内では、そのデータを見て仲間内で盛り上がっていたのだが、こちらでも。


日本での顧客を増やすべく、ちょっと前に頑張って販売価格を1万以下、つまり
¥11800 → ¥9800
にしたのだが(なってますよね?)、全然反応しない日本市場(笑)。

海外では、ポーランド・イタリア・韓国でしっかり反応が出る。未だにユーザーの過半数は海外だ。

 

韓国は、実は初上陸。これで販売実績国は37。

 

 

公取委、アマゾンに調査入るってよ

公取委、ネット通販大手を一斉調査 アマゾンや楽天 ポイント還元巡り

アマゾンなどの巨大プラットフォーマーが出品者に還元ポイントの一方的な負担を強いたようなので公正取引委員会が調査に乗り出しますよ、というニュース。

これはなんとなくわかる。
アマゾンくらい巨大な販売プラットフォームになると、売り上げの一部を上納してもいいからその恩恵に与りたいという業者がでてくる。プラットフォーマー側もそういう業者を抱えていた方が、商品ラインナップが豊富になるためよりプラットフォームの魅力が増す。こういった関係は、生物学的な生態系を思わせるので、よく『エコシステム』などと呼ばれる。アマゾンエコシステム、グーグルエコシステム、アップルエコシステム…などなど。

アマゾンは、おととし(2017)くらいまでは、業者にも優しいフレンドリーな感じだったのだが、最近はアタリがキツい。
運営の弾力性みたいなのがなくなった感じがする。
今後は、有名になったアプリがアップルから離れるのと同じような進行になるのかな?

そうはいってもグローバルなプラットフォームを持てなかった国に住む者は、今のところ、否応なしに巨大プラットフォーマーの影響を受けるしかないのだ。

せん妄とか幻覚とか

一般メディアでの取り扱いは地味なように思うが、医療関係者の間では『柳原病院事件』に無罪判決が出たということで話題になっている。
これに触れて以前に某所で記事を書いたことがあるので、こちらでも掲載。


これはやっぱりせん妄や覚醒直後のもうろう状態で見た幻覚のような…

精神病理を専門にしているわけではないが、「せん妄」や「幻覚」は総合病院勤務時にはリエゾン(↓)などではしょっちゅう診察していたのでポイントを書いておく。
江川さん(『乳腺外科医のわいせつ事件はあったのか?~検察・弁護側の主張を整理する』のこと)も微妙に区別ついてないよね。

リエゾン。リエゾン精神医学のこと。仏語の Liason 「連携」、「つなぐもの」より。精神科が不眠症や抑うつ状態で他科管理の患者さんの診察依頼を受けるときこういう言い方をする

「せん妄」はわかりやすく言えば「意識野が狭く浅く」なった状態で、それゆえ注意の転動が起こりやすく見えてはいけない幻覚などを見てしまう。(例:点滴ラインを「蛇に噛まれている!」などと自己抜去する。看護師さん泣かせ)また、原則、記憶の連続性は保たれない。ただし、この場合の幻覚は、奇異な感じはあまりない。廊下の看護師さんの足音を「悪魔が近づいている!」などというように現実の感覚由来のどこか了解可能な感じがある。

なお、統合失調症などで陥る「幻覚妄想状態」は、幻聴や幻視など「現実には存在しないものが(本人だけには)はっきり聞こえたり見えたり」している状態で、第三者から見て了解不可能な奇妙なものが多い。しかし、意識自体の連続性は保たれているので、そのときのことを記銘・保持している場合が多い。
ある患者さんに「(強制)入院したとき、先生、屈伸運動してましたよね」と言われたことがあるが、その記憶内容はまったく正しかったりする。その通り、あなたがタックルしてきた場合に備えて、身体をつくっていたのだよ。

今回の場合は、この手のわかりやすい「術後せん妄」や「幻覚」などではなく、かなり生々しい自覚があるため、麻酔薬覚醒時のもうろう状態で見た幻覚や夢の類だと思うんだが。
問題はプロポフォールでこの手の性的な内容を含む幻覚や夢がおこる頻度。ケタミンなら、(頻度が高いため)ほぼほぼこれでいいような気がするんだが、プロポフォールはどうなんだろ。

【参考】
Sexual hallucinations during and after sedation and anaesthesia
を読むと頻度までは書いてないが、プロポフォール propofol でもいくつかの症例報告がなされていることがわかる。

今回の裁判では、こういったエビデンスを重視した判決になっていたようです。よかった。


若干、表現はマイルドにしました。

精神保健指定医

猪股弘明

 

精神保健指定医講習会

精神科領域では、「精神保健指定医」なる資格がある。
患者さんに「自傷・他害のおそれ」がある場合、誰かが入院・隔離・拘束などを決めなくてはいけないが、これは基本的人権を侵害することにもあたるので、国から「指定」された医師がおこなうことになっている。なので「指定医」などと呼ばれている。
精神科病院で当直などをする場合、ないと仕事にならない場合が多いので、これだけはメンテしないといけない。
大抵の精神科医は、臨床でいっぱいいっぱいの時に取る資格なので、以前にその取り方が問題になったりもした。

私も保持しているが、指定医を規定している精神保健福祉法の改正などがあるため、5年に1度は決められた講習を受けなくてはいけない。
先日、講習会があったため、私も参加した。本年度、最終だったため、会場は人でいっぱい。

午前は、最新統計などチェックできたりするので、興味深く聞けた。措置入院の数が微増しているのは意外だった。拘束の数減らすより、こちらの件数減らす方が、(長い目で見ると)優先じゃないかなあ、などと思った。

午後は眠気との闘いになる。

次回からは、意見書いたりする形式に変わるとか。
かなり実務的な資格なので、そちらの形式の方がいいように思う。

 

?精神保健指定医と私というと『精神保健指定医レポート作成マニュアル』ということになるかと思いますが、現在は、諸々の事情で Puboo での配信を停止、amazon  のみでの配布になっております。
改訂したいんですけどね。時間の関係で…ごにょごにょ。

小保方-笹井事件と不正告発制度

STAP 騒動だとか小保方-笹井事件だとか云われているものは、マスコミにニュースネタを提供しただけなく、今も研究・開発の現場に影響を与えている。

この事件をきっかけに

研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン

というものが文部科学省で定められたからだ。

これを受けて国の研究関連予算の分配機関を中心に組織毎に研究上の不正に関する規定・ガイドラインを設けるようになった。
ネット上で窓口を設けているところも多い。

・問題となった組織を抱えていた JST (科学技術振興機構)。

・文部科学省直接にはここ

・経済産業省管轄でも同様の窓口が新設された。

私自身は、国から大型の予算を直接受領したことは一度もないし、そもそも自分が純粋な研究者だとも思っていないが、分配を受けた組織で働いていたことは過去にあるソフト開発などもやっている関係上、当局から関連領域の関与者とみなされたりもする。

そのせいか協力を求められている案件がいくつかある。主に資料提出要請だが、昨年は当局に直接出向いた。

こういった制度ができる前は、今でいう「不正」がかなりの頻度であったことは認識しているし、それで泣いた人も身近によくいた。

この制度の特に運用面に関しては言いたこともあるのだが、まずは、被害にあった人の無念のようなものが晴らされれば良いのになあと思う。