国内ユーザー第1号

HorliX、元々が Horos だったこともあり、今のところ、国外でのユーザーの方が多い。

Ver 1.0.3 になって、開発協力者に近い範囲で国内での普及も意識し始めた。1.0.3 になってからの国内ユーザー第1号は、湘南鎌倉病院のアライグマ先生(お名前をお出しするのはなんだか気がひけるので、愛称で)。こんな記事も

まったく大変でした そして HorliX

書いていただいた。

有り難い限りだ。

 

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ

 

砂箱 -サンドボックス sandbox-

現在、配布している HorliX のバージョンは 1.0.21.0.3 で、どちらもサンドボックス sandbox が有効になっている。

apple の推奨なのでそうしたわけだが、これはもともとは iOS の影響が強いのではないかと思う。サンドボックスがないと同一フォルダ内の他のアプリが使っているデータに容易にアクセスすることができるので、特に通信系のアプリではこの性質を使ってデータの不正利用・漏洩が可能になってしまう。

しかし、どんなアプリがインストールされるかわからない iPhone などとは違って、インストールされるアプリが厳密に管理されている OS X 前提の閉鎖性の強い医療システムのような場合、サンドボックスは「やりすぎ」になってしまう。

実際、現行のバージョンだとデータがかなり特殊な領域に書き込まれるので、外付けの HDD や SSD をデータベースの置き場所に指定することはできない。また、管理者の意図のもと HorliX のデータを適正に利用しようとしてもできないということになってしまう。

これは何かと不便だ。

というわけでサンドボックスを切ったバージョンもあった方がいいと思うようになってきた。

このサイトでの配布も検討しているが、サンドボックスを切って使うというのはそもそもカスタマイズ前提になっている場合が多いので(現在、進行している案件はすべてそれ)、問い合わせページなどから個別に連絡をもらえればと思う。

 

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ

RAW ファイルを読み込む -ECT のシミュレーション結果を表示-

Horos ではこの機能が使えなかったので、HorliX では RAW ファイルが読み込めるようにコードを修正した。

元のコードは残しておきたかったのでメニューアイテムに Import Raw Data2 を追加した。(ファイル > Import > Import Raw Data2)

すると特定のファイルを読み込むパネルが現れるので、このとき「オプション」を押下する。RAW ファイルを読み込むのに必要な情報を指定するダイアログが現れるので、所定の値を入力する。

今回は、203×203 スライス数 4 のRGBカラー画像を読み込ませる。適宜情報を入力。

 

入力後「取り込み」押下。データベースに取り込まれる。

今回は、以前におこなっていた ECTのシミュレーション結果を読み込ませた(ECT ElectroConvulsive Therapy: 電気けいれん療法。映画『カッコーの巣の上で』でジャックニコルソン演じる主人公への懲罰目的で使用され物議をかもしたのでご存知の方もいるかもしれない)。このようにそれ自体は DICOM ではないが、DICOM に関係するデータを読み込ませるとき、この機能は便利だ。なお、読み込ませたデータのモダリティは SC になる。

 

このようにして取り込んだデータは、HorliX 内部では DICOM として取り扱われるので通常のものと同様 2D のビューアなどで閲覧が可能だ。

 

3D を構成できるほど十分にスライス数があれば、3D 表示ももちろん可能。

なお、上の画像は、ECT で電極を bifrontal (両前頭性)に配置したときの頭部モデル内の電位分布を表示したもの。確か青が -50V、赤が +50V 、緑が 0V。電位降下が急激すぎて肝心の頭蓋骨内の電位分布が上手く表現できていないが、逆に言えば電気が頭蓋骨内に侵入する頃には、電位はかなり減衰していることをよく示している。ECT の紹介でよく「頭部に数百ボルトの電気を流して〜」という表現が使われるが、大脳にかかる電位差は、シミュレーションの結果を信用するなら、そこまで大きくなく、おおよそ十数ボルト程度だ。また、電気の海馬直撃を避けるように電極配置を工夫すれば、短期記憶消失の副作用もかなり回避できる。

DICOM を3Dで表示すること、および、DICOM を加工したデータを同一のソフトで表示することは意味のあることだと私は思っている。

 

 

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ

読影レポ未読スルー問題を考える

読影レポ未読スルー問題、つまり、放射線科医が記載する画像診断書の確認不足に関する医療事故云々の問題に関して、実はあまり詳しくなかった。具体的な例を探すと、これが見つかった。

横浜市立大学付属病院における、コンピュータ断層撮影(CT)の検査結果情報の共有不足により癌の適切な治療を逸した医療事故について

確かに、心房細動を対象にしていて腎細胞癌までなかなか頭が回らないだろうとは思った。最近、これらの事故が相次ぎ、これを受けて日本医学放射線学会は 7/19 に見解を発表した。

そこには、取り組むべき課題として様々な解決策が提言されているが、私の立場では、この文言が刺さった。

 

画像診断報告書を必ずチェックする仕組みを電子カルテあるいはPACS上で構築することが求められます。

 

チェックする仕組みを電子カルテあるいはPACS上で構築ですか?

ちょうど HorliX-Ocean の連携の構想を練っていた時期でもあり、この問題もちょっと考えてみる。

ref: PACS との連携機能など

 

学会見解では、英国 RCR にならって「主治医側に的確に伝えるべき画像所見」を以下の三つに分類している。

① Critical findings (危機的な所見)
② Urgent findings (24時間以内に緊急を要する所見)
③ Significant unexpected findings (患者にとって重要で、かつ主治医が予期していないような所見)

そして、③による確認不足がおきやすい事実を指摘している。そのため、「これらの画像所見を診断した際には、ルーチンの報告手段、すなわち電子カルテへの記載等による方法を補完する手段を用いる」ことも考えてみるべきだ、としている。

なるほど、これでも良いと思うのだが、①〜③の所見を見つけた際には RIS (Radiology Information System。放射線科情報システム) から主治医電子カルテに通知する連携機能を仕込んではどうだろうかと私なんかは思う。

HorliX-Ocean の系の場合、これは比較的簡単に実装できるように思う。まず、放射線科医がレポートを作成し終わった時点で以下のようにアラートウィンドウを表示させる。

そして、①〜④のどれかを選択しない限りはレポート作成が終了できないようにする

このとき、①〜③の所見があった際には、HorliX は Ocean に対して LAN を介してアラート信号を送る。Ocean はこの信号を受け取った際には、その待ち受け画面をこのように表示させる。(Ocean は入院対応にはなっていないのであくまで例えだが)

このような構成ならば、放射線科医が ③予測し難いが重要な所見 を見つけた際には、その事実は少なくとも治療スタッフの誰かには必ず伝わるはずだと思うのだが、いかがだろう?

 

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ

PET/CT フュージョン画像

おそらくここら辺まで来るとよほどのことがない限り必要ないと思うのだが、HorliX/Horos/OsiriX では PET/CT fusion (フュージョン)画像が作成できる。今までこの機能は使ったことがなかったのだが、この部分のコードに若干の修正を加えたいと思ったので触ってみた。

適当なサイトから PET/CT 用のダイコムファイルを落としてくる。

スタディ内の PET 画像もしくは CT 画像を 2D ビューアを立ち上げたのち、他方の画像をビューアをもう一つ追加して表示させれば自動的にフュージョン画像を作ってくれる。

例えば OsiriX ではこのようになる。

もちろんここから 3D 表示もできる。HorliX でボリュームレンダリングさせてみるとこうなる。

落としてきたサイトには soft tissue sarcoma と説明が書いてあったので、おそらく左大腿の高輝度領域がそれではないかと思うのだが、じっくり読んでいる暇はなかったので確信は持てない。

また高輝度領域と書いたが、画像のコントラストが対生成された光子のカウント数を単純に反映させたものなのかそれを体重等で補正した SUV (Standard Uptake Value) なのか見分け方はわからない。

が、ここは一応画像が問題なく得られたということで先に進もう。修正したいのはその先の SUV 関連だからだ。

 

で、しばらく読んで得られた結論は、「Horos には(というか Fork した当時の OsiriX には)放射線同位体を注入した時刻、被験者の体重などから、(光子カウント数を反映した)ダイコムのピクセル値から、臨床的に有用な SUV 値を計算する機能が実装されていたようだ」というもの。ようだ、と書いたのは、私がその計算式を今すぐ評価できないから。さすがにこれは調べないとわかんない。

しかし、この機能、実際に PET が稼働している施設以外はあんまり必要ないんじゃないかと思う

今回、手を入れて、この機能を根こそぎオフにした。→読影の先生に聞いたら「異常集積があった場合、SUV で確認をとる」とのことなので、次回か次次回のリリースまでには復活させます。失礼しました。

しかし、フリーソフトでここまでつくりこむという姿勢に当時の OsiriX Team の志の高さがうかがえる。

その他、修正事項

今のところなし。

 

 

 

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ

HorliX Ver 1.0.2 リリース

本日、というかもう昨日か(2018/07/19)HorliX の Ver 1.0.2 をリリースした。

こっそり差し替えておこうと思ったのだが、海外筋から評判がよかったのでここでも若干のアナウンスする。

外見的・機能的には Ver 0.0.1 と大して変わらないが、内部的にはけっこうな変更を加えた。

まず、コードに署名した。なのでもうゲートキーパー云々は気にしなくても使える。

それともう一点重要な変更は、サンドボックス化したことだ。どうしようか迷っていたのだが、アップルご推奨ということもあり、ちょっと前からトライはしていたのだ。導入当初は不具合出まくりだったが、最低限使えるレベルにはなったと思う(だから公開したわけだが)。

この変更に伴う不具合はぜひ知りたいので、バグ報告よろしくお願いします。

また、サンドボックス化に伴ってデータの置き場所が変わった。今までは「書類」内に HorliX Data というフォルダを作っていたのだが、それが「アプリ固有の領域」とやらに移動した(だから、これはバグではなく仕様です)。

仕様とはいえ、こういうのはすごく困る。
医療関係の情報は、電子カルテを筆頭に保管義務があるが、このとき法的な意味でも実用的な意味でも責任を負っているのは、その医療機関の開設者である。ところが、肝心かなめの医療情報はその開設者であってもフルにアクセスできない可能性が出てくる。もともと何の責任も負えない一企業が決めた仕様に、責任ある立場の者がかなり不自由な形で従わざるを得ない、というのは何かがおかしい(別にアップルのやり方にケチをつけているわけではなく、特殊な仕様条件ではこういうことがおこりうるんだということが言いたい)。

OsiriX がアップルから距離を取っていったのは、そういった背景があったのからかもしれませんね。

 

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ

 

OsiriX ソースコード上における杉本医師の contribution

HorliX Ver 0.0.2 のためのデバッグ作業を続けている。本日、医療画像をステレオ表示させるところと 3D マウスを使うための設定を決めているあたりにさしかかった。HorliX は直接には Horos をフォークしたわけであるが、ここら辺は OsiriX のソースそのままだろう。

ところで OsiriX といえば日本では杉本真樹医師が有名であるが、杉本氏が得意とするのがこの辺ではなかっただろうか。

そういうこともあってか興味深くソースを眺めていたのだが、残念ながらソースコード上では氏の痕跡をたどることはできなかった。

ここら辺のコードは、SilvanWidmer さんという方が主に書いた/修正したようだ。

私は勘違いしていたようだが、杉本氏はソースコードレベルでは OsiriX とは全く関係がない。したがって contribution もまったくないようだ。

おそらく臨床応用とか普及という点で OsiriX と関係しているのだと思う。(詳しい人がいたら教えて欲しい)

本当は、ここら辺(DICOM 画像の 3D 表示)は興味深いところなので、時間をとってがっちり読みたいところだが、あと一点どうしても取り除きたいバグがあるのでそちらが優先。ここは我慢。

ところで今回の改変で 3D マウスを使う機能はオフにした。どうしてもこの機能が欲しいという方がいたら相談して欲しい。このレベルになるともはや一般的なパッケージングでは対応できず、個別のカスタマイズで対応した方が適当と思われる。

同様の理由でステレオビジョン機能も提供していない。

杉本医師っぽいことがやりたいという先生がいたら要相談ということで。

 

 

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ

 

 

新型 Mac Book Pro & HorliX 0.0.2

新型 Mac Book Pro

もともとマカーでもなんでもない私は、HorliX 開発に 12 inch MacBook を使っている。けっこうライブラリなどにも細工しているので、そろそろビルド時間も気になるようになってきた。また、ビルドが始まってしまうと計算リソース持っていかれるせいか他の作業はほぼできない。

そろそろ限界でしょうか。

こういうときに限って「新型 Mac Book Pro」のニュースが…。

現在の用途に合わせるなら、とにかく速度の出るマシンが欲しい。

となると core i7, 16G メモリ, 512G SSD あたりか。この構成だと ¥302800 だそうだ。やや高い。

core i9 にグレードアップすると¥ 335800。これはさすがに二の足を踏む。

 

HorliX 0.0.2

まだ公開はしてませんが、内部の方も徐々に手をつけています。

ようやくコードに署名し始めたのが大きく変わった点でしょうか。

細かいところでは通知の方式を変更しました。

外見上は特に変わってないと思いますが。

 

 

Horos 3.1.2 リリース。しかし….

最近、Horos の Ver3.1.2 がリリースされた。

開発者の一人としてもインストーラー版の出来は気になるところなので、今日、落としてきた。(なお、ダウンロードは、こちらのページからどうぞ。所定の事項を記入するとダウンロードページの URL が記載されたメールが届きます)

さっそく使ってみると….

 

メニューなどもある程度日本語化されている。が、肝心の 2D ビューアが立ち上がらない…….orz

なんのために日本語リソース提供したんだか。

おそらくインストーラー版つくっている人のチェックミス。

英語圏の人にとっては英語版さえ正常に動けば、確かに問題ないわけですが、日本人としてはちょっと悲しい。

 

horosproject の中の人がいうには、すぐに Ver 3.2.0 をリリースするとのこと。

それまでのつなぎでよければ、HorliX をつかってみてください。

最近は機能も微妙に変わってきたとはいえ、数か月前までは同一のソースを使っていたので、使い心地はそんなに変わらないと思います。

こちら↓のページから落とせます。

HorliX ダウンロードページ

 

OS は HighSierra が必要です。

 

 

放射線科読影レポート

放射線科読影医以外ほぼ必要ないと思うのだが、Horos にはレポート作成機能がついている。具体的にいうと適当なスタディを選択した状態でツールバーの

のアイコンを押下すると、指定したワープロソフトが立ち上がり読影レポートを作成することができる。

デフォルトのワープロは pages だが、MS Word や LibreOffice に変更することもできる(少なくともソース上ではそうなっている)。

今日、ここら辺をいじっていたのだが、変更をどこでするかわからない。しばらく探してやっと見つかった。どこにあったかといえば「環境設定」>「データベース」で表示されるパネルの一番下。

こんなところに…..。

なんでワープロの設定項目がデータベース関連のパネルに配置されているんだよ。これは知ってないと見つけられないと思う。

 

ところで、 HorliX では諸々の理由でしばらく LibreOffice はサポートしません

見捨てたわけではなく、メンテに時間がかかりそうなので時間が取れるまでそうせざるを得ないというのが実情です。