えらくマニアックなところに目を付けたフジ月9ドラマ「ラジエーションハウス」、通称「ラジハ」。
こんなドラマやってたんだ。
漫画の1話目を読んだが、主人公がやったのは、SWI(Susceptibility Weighted Image 磁化率強調画像)というやつかな?
(Zスライスが選択された上で)座標(x, y)の位相θは
θ(x,y)=∫γ{B0 + (Gx・x + Gy・y)}dt 積分範囲は 0~TE
となるらしい。
B0 = μ0(1 + χm)H
なる関係があるから、組織間で磁化率 χm が違えば、それがコントラストとなってあらわれる、というのが理屈だろうか。(なお、銀歯は銀-パラジウムなどの合金。特にパラジウムは磁化率が 5.15×10-6と周囲の組織より高い)
実際には、銀歯の影響でボケてしまった強度画像に、位相画像から磁化率(か、関連数値)を逆算して取得し、それを強度画像に作用させ、隠れていたコントラストを描出させた、ということでしょうか。
漫画では、phantom.tif という TIFF 画像を読み込んできてなんかやってますね。ファントムでのデータを使って補正までかけるという芸の細かさw
猪股弘明(精神保健指定医)
MRI の基礎をすっ飛ばしていきなり応用編となってしまいましたが、もうちょっと基本から説明したものを某調剤薬局さんのブログに寄稿しましたので、ご興味があればご一読ください。
『MRI とは?-その2-』(「スピン」の説明してあります。測定原理的にはここがキモでしょうか)
私も MRI の専門家ではないんですが、これくらいの知識があると画像の解釈がいくらか正確になるかと。
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