小保方-笹井事件と不正告発制度

STAP 騒動だとか小保方-笹井事件だとか云われているものは、マスコミにニュースネタを提供しただけなく、今も研究・開発の現場に影響を与えている。

この事件をきっかけに

研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン

というものが文部科学省で定められたからだ。

これを受けて国の研究関連予算の分配機関を中心に組織毎に研究上の不正に関する規定・ガイドラインを設けるようになった。
ネット上で窓口を設けているところも多い。

・問題となった組織を抱えていた JST (科学技術振興機構)。

・文部科学省直接にはここ

・経済産業省管轄でも同様の窓口が新設された。

不正告発というわけではないが、各大学でも公益通報の窓口を設けている。例えば、京都大学はここ

私自身は、国から大型の予算を直接受領したことは一度もないし、そもそも自分が純粋な研究者だとも思っていないが、分配を受けた組織で働いていたことは過去にあるソフト開発などもやっている関係上、当局から関連領域の関与者とみなされたりもする。

そのせいか協力を求められている案件がいくつかある。主に資料提出要請だが、昨年は当局に直接出向いた。

こういった制度ができる前は、今でいう「不正」がかなりの頻度であったことは認識しているし、それで泣いた人も身近によくいた。

この制度の特に運用面に関しては言いたこともあるのだが、まずは、被害にあった人の無念のようなものが晴らされれば良いのになあと思う。

猪股弘明

 

 

OpenDolphin について

OpenDolphin を Window 7 上にインストールしてみた。

dolphin_win7.JPG

まだ設定など検討の余地はありますが、なんとか ORCA との通信はできているようです。

ちなみにORCA は Ubuntu 上の 4.7 です。ちょっと Dolphin 側のコードに手を入れてます。

(追記)この記事書いた当時と OpenDolphin を取り巻く状況が変わってきたため、修正。

「上記スクリーンショットは、増田内科 増田茂氏の OpenDolphin-2.3.8m を手順書に従ってインストールしたものです。」

と以前に書いてました。
これは事実なんですが、同氏から”私の著作物をあたかも自分で作り上げたかのように振る舞う不届き者”という(今から思うと)意味不明なクレームをつけられて、そうしただけです。一応、相談にのっていただいた某組織からも「先生、よく我慢して大人の対応しましたね」と変な褒め方されました。もちろん、独自カスタマイズしているわけだから、「私の著作物」という言い方は完全には間違いではないんでしょうが、細かいことをいうと、私もさらにカスタマイズ入れ始めた頃であり、上記スクリーンショットが完全に OpenDolphin-2.3.8m と同一かというと違います。いわゆる増田ファクトは、電子カルテの要件である『保存性』を担保する機能やカルテ記載内容の外部書き出しツールが提供されておらず、これは危ないと思い、独自にデータ移行ツールを実装していたところでした。「手を入れて」とあるのは、このことを指しています。

その後、データ移行がうまくいき始めたため、ソフトのベースもいわゆる本家に戻してます。「カスタマイズのカスタマイズ」より「オリジナルのカスタマイズ」の方がなにかと安心ですから。

おそらくこういった「導入は増田ファクトで(当時としては、確かによくできた導入環境でした)。ある程度、様子がわかってきたら、さらにカスタマイズ。その後は、独自路線を突き進むなり本家に戻るなりして開発を継続」といったパターンは多かったと思います。オープンソースの本来の意義からすれば、割合、自然なことだと思うのですが。

それはともかく opendolphin 自体を「私の著作物」といってしまったり、本来、商標に成りえない「m」という表記に対して排他的独占権を主張したり、誰が書いても同じような言い回しになる定型文に著作権を主張したりするのは、ちょっとどうかと思います。


最近になると、かなり高名な先生もドルフィンプロジェクトの運営自体に関して疑念を表明しており、彼らの主張を額面通り受け取れない状況になってきている。

(参考)『いるかの住む闇』や『「いるか」の都市伝説は本当だったか?』『開いたイルカ再び』などをご参照ください。

特に後者の「そもそも GPL を適用すること自体が、けっこう無理筋なプロジェクト」だったのではないかという指摘は、ある程度理にかなったものとみられている。例えば、公的な立場でドルフィンプロジェクトを支援した当局もこの観点からプロジェクト自体の検証を開始している。(かなり前のプロジェクトであるから、いわゆる不正告発制度の本調査に入るかどうかは微妙。だが、まったく放置しておくにはいかないという状況になってしまったということだと思う)

また、現在の商用版の開発元である LSC もこういった背景があるためか「商用版とオープンソース版は基本的には別物と考えてほしい。他組織での独自カスタマイズはむしろ奨励している」というふうに方針を変えてきている(これは確認を取った)。

このプロジェクトのオープンソースの妥当性は、かなり疑わしい状況にもあるにも関わらず、このプロジェクトをオープンソースの理想の実現とみたい人たち、例えば、和歌山の増田茂氏や京都大の小林慎治氏や皆川和史氏などはそうは考えていないようだ。理想論はもちろんあってもいいが、どういうわけかこの手の人たちは、事実を捻じ曲げて解釈する傾向があるようだ。その一つに、私の OpenDolphin-2.7m が  LSC 版の直接のフォークではなく、聞いたこともないような Dolphin 派生物のフォークだと主張していた。いくらなんでもこれはひどい。ちゃんとソースを追っていけばわかるように、上述のように 2.7m は、LSC 版の直接フォーク、どちらかといえばフィルバックアップ機能とバグフィックスに重きを置いたフォークになっている。

なお、国費を投じられ、一時期とはいえそれなりに普及したプロジェクトであることから、現在の状況は理想的とはとても思えず、関係者で今後の方針などを模索しているところである。特に、商用プロダクツとして提供しているベンダーは、関心は高いようで、軽い打ち合わせ程度の内容だが、いくつかのベンダーさんから連絡をいただいた。

 

猪股弘明(精神科医)


なお、本家 OpenDolphin 2.7.0.b とその私の改良版 OpenDolphin-2.7m の windows10 へのインストール方法は、こちらで。

上で触れた機能(ファイルバックアップ機能)は OpenDolphin-2.7m を経て OpenOcean に引き継がれています。OpenOcean のインストール(ビルド・デプロイ)方法は

OpenOcean を Windows 10 にインストールする

をご参照ください。


→ OpenOcean は、

・上述のような背景があること

・以前から「全面書き直し」してほしいという要望があったこと

などから、現在は公開を停止。基本的な設計コンセプトを検討しているところです。