HorliX カスタマイズ案件

HorliX は、AppStore から撤退を余儀なくされたわけだが、やはりというべきか、直接問い合わせ・カスタマイズが増えるようになってきた。
先日、某医療系団体からこんな問い合わせがあった。一部掲載。


メールにてもうちょっと詳細な技術的な回答をおこなったが、ここでも軽く解説しておくと…

シネマティックレンダリング→おそらく無理です。シネマティックレンダリングは、確か、複数の光源を設置し、その反射光をかなりのレベルまで計算させないと(有名メーカーがおこなっているようなレベルの)奇麗な画像は得られないと思います。現行のアルゴリズムを少々いじった程度ではでは難しい。

(ボクセルなどの)独自計算アノテーション→領域が確定したボクセルを数え上げるのは、さほど難しくない。問題は、数え上げたい領域をセグメントすることで、プラグイン作成の難易度は、領域を確定させるアルゴリズムによると思う。可能なものであれば前向きに取り組みたい。

こういう質疑応答はなんかいいですね。

HorliX sandbox 版からのデータ移行

HorliX MacAppStore 版では、sandbox 機能が強制的にオンになっているため、データなどが特殊領域(しばしばコンテナ領域といわれる)に書き込まれています。
具体的には、以下にありますので、AppStore 版から移行される際には、この HorliX Data を『書類』などに移動させてデータ移行させてください。

HorliX Mac AppStore 版配信停止、しばらくは直接お申し込みください

HorliX は、以前は、Mac AppStore からも配信していたのですが、AppStore のポリシー変更で配布ができなくなってしまいました。
今後は、弊社 PHAZOR Market で配信する予定です。
ダウンロードサイトが稼働するまではコンタクトページより直接お申し込みください。

MacAppStore 版は sandbox 機能が ON になっていましたが、院内利用の際に使いにくいため、今後は sandbox 機能 OFF で提供いたします。

なお、価格は 19800〜 円とさせていただきます。
特別にカスタマイズを入れなければ、これで十分使えるかと思います。

 

3D プリンターの医療への応用 -冠動脈を3Dプリント-

まだ、HorliX とは直接関係ないのですが、「医療画像の 3D プリントを…ごにょごにょ…」と言われる機会が多くなってきたので、試みにある臓器を 3D プリントしてみました。
今回、試したのは、心臓を栄養する血管、冠動脈(coronary artery)です。
心臓自体は絶えず拍動しているわけですから、常に酸素・栄養の供給を受ける必要があります。左室から出た血液は大動脈に駆出され、各臓器に運ばれますが、その起始部のバルサルバ洞という部位から冠動脈は直接分岐します。
なお、この血管が狭くなったり、痙攣したり…で血流量が減った病態が狭心症です。血栓などで詰まった場合、そこから先の血流が途絶えるわけですから、心筋が壊死します。これが心筋梗塞です。また、冠動脈にプラークなどが形成され、ゆっくり(=慢性的に)狭小化が進み、ついには完全に閉塞した状態を、慢性完全閉塞といいます。こうなると治療はなかなか大変。

実体3次元モデル作製当初は、アイキャッチ画像のように一部(この場合は右冠動脈)が脱落したのですが、だんだんコツが掴めてきて、最終的には、冠動脈を脱落させることなく造形させることができました。


予算の関係で、かなり安い3Dプリンターと材料を使ったのですが、意外に使えるかなという印象です。

35

当サイトのトップでも触れたのだが 35 というのは、昨年(2018)に HorliX (ホーリックス) の販売実績があった国の数だ。
7 月くらいから手応えはあったので、MacAppStore で正式にリリースしたら、ある程度はいくだろうとは思っていたが、まさかここまで広がるとは思っていなかった。嬉しい誤算だ。

まず、ドイツで火がつき、それが欧州に拡大、続いて南米、そして日本で売れるようになった。今は、一巡したといったところだろうか。
本日 (2019/1/5)、ちらっと調べたが 、メディカル部門のランキング上では、ロシアで総合・売り上げともに 1 位、

 

タイでは売り上げで 1 位だった。

ただ、このブログでも度々書いているが、Mac のメディカル部門のアプリなんて全世界に配信してもそんなにがんがんダウンロードされるものではなく、ビジネスとしてみた場合、これだけで本当に成立しているかと言われるとかなりあやしい。

院内設置には sandbox off 版の方が便利かもしれません

HorliX は当初 Mac AppStore のみで配信していたのですが、カスタマイズも含めて、現場での設置作業の要望なども何件かいただいております。

先日、以前から現場設定作業の依頼のあったクローバー Pet Clinic 様にお伺いしました。

今後の拡張性なども考慮し、HorliX sandbox off 版をMac mini にインストール、院内 LAN に参加させ、コニカミノルタ製 CR からの画像の取得を試みました。

LAN の設定に若干時間取られましたが、数時間で所定の作業を終わらせ、写真のように問題なく動作することを確認しました。

アイコンもカスタマイズ。クローバーを図案化したものですね。シンプルですが、飽きのこない良いデザインだと思います。


欲を言えば、CR 付属のソフト(ネットワーク機能はない)とは別に HorliX に画像を受け渡す仕組みを作り込めればよかったのですが、さすがにこちらの方は時間的にきびしかったです。

動物病院にお伺いするのは、初めてのことで、貴重な体験をさせていただきました。

また、設定作業をするにあたって、製品情報に関してコニカミノルタ様から一部情報の開示を受けました。

関係者のみなさま、ご協力に感謝いたします。

カスタマイズや現地作業などを希望される方はこちらからお願いします。


その他、東芝(現在はキヤノンメディカルに移管)US、アールエフ CR などのモダリティとの接続実績があります。

費用もいわゆる一般業者の半額以下のようです。お気軽にお尋ねください。

 

【祝!】MacAppStore メディカル部門1位【全体でも5位】

集計の方法が今ひとつわからないのですが、HorliX、MacAppStore のメディカル部門でトップをとったようです。

アプリ全体でも5位と検討。

あ、でも、Mac 自体の販売台数が iPhone あたりに比べると圧倒的に少ないってのと HorliX 自体の販売価格が安いってのがあって、これでも余裕で赤字です(笑)。

 ! 現在は直接配信に切り替えています。

 

ROI

ROI という言葉がある。Region Of Interest のことで、文字通り関心領域と訳される。

医療画像を見たとき、慣れた医師であれば、どの部分に注目して何を計測すればいいかわかっているが、DICOM Viewer はたとえ OsiriX MD といえども自動でこの作業をおこなってくれるということはない。したがって、操作者が「関心」領域をコンピュータに教えなければならない。

例えば、心胸郭比を求める場合は、以下のような操作になる。

まず、計測したい画像を立ち上げる。次にメニューバーよりアイコンの機能を変化させるボタンを押下。心胸郭比の場合は、関心領域は直線になるので、Length を選ぶ。

開始点でクリック、ドラッグして、終了点で再度クリック。

するとその直線の撮像時の実空間での距離が計測できる。

心胸郭比は、12.500/29.455 x 100 = 42.438 [%] ということになり、心肥大はないと判定できる。ちょっと直線の引き方が甘いのは大目に見てほしい。

 

と、なんでこんなチュートリアル的な内容を柄にもなく書いたかといえば、この分野で早速リクエストがきたから。海外の方の要望は、ド直球という感じですね。

確かに、関心領域が近接した場合、表示が見にくい。

なので改変。

 

 

英語版では、omrd さんの要望に沿って不要なレーベルを全て削ぎ落とす。日本語版は、漢字の視認性は捨てがたいと思い、残しておいた。

なお、これはぐりぐりのテストコードというやつで、狙った動作をさせるために変数管理などかなり無理をさせている。色の調整などを含め、リリース版に含めるためには、もうちょっと修正が必要。

 

(追記)なので、まず、色目の修正。

のデフォルトのグリーンから始まって、トパーズイエロー→キャロットオレンジ→マドンナブルー→…の順で描画する。

ただし、これは描画途中であって、いったん手を離して ROI を確定すると、最後に確定した ROI がデフォルトのグリーンで表示される。文字にするとわかりにくいですが、使ってみるとたぶんこの動作は一発でわかると思います。

また、色もいわゆる「洋色」メインにしました。

実装も「オブジェクト」・「クラス」を意識してコーディングし、かなりシンプルな形になったかと思います。

なるべく一般性を失わないようにと心がけたせいか面積系の ROI でも一発で狙ったように動きました。

キャロットオレンジ→トパーズイエロー→デフォルトグリーンの順に囲んでいったので、最後に書いた部分がデフォルトのグリーンで描画されているわけですね。

「海馬の体積が何パーセント減って…」などというとき役に立つかと。

(参考:『アルコール依存症患者では視床枕の体積減少がみられる』

 

上記の改変の結果、今のところ ↓ のような操作性になっています。

 

(追記2)上記の機能は、ROI-color-rotation-UI という呼称が割と一般化したようです。

ソースコードを提供した Horos さんのリリースノートにも、この表現が使われています。
色がくるくる変わっていく感じが表現できていて、なかなかいいかと。