ECT 施行時の吸入麻酔薬セボフルラン(sevoflurane)の使用ついて

日本からECT(ElectroConvulsive Thrapy: 電気けいれん療法)関係の論文が英文査読誌に出るのはけっこう稀なので紹介。

Sevoflurane in electroconvulsive therapy: A systematic review and meta-analysis of randomised trials』Aoki et al

ECTは『カッコーの巣の上で』で患者への拷問用具のように描かれたので、一時期評判悪かった。が、施行前に
・患者の意識レベルを落として恐怖心を下げる
・筋弛緩薬で全身のけいれんを抑える
処置をすれば、(少なくともこういった見た目上の問題は)解決できる。
健忘などの副作用は依然残りますが。

だから、現代では麻酔薬の使用はほぼ必須なのだが、「どの麻酔薬がECTに適しているのか?」という問題はまだ十分には調べられていない。

これは、関西医大-京都大チームの ECT 施行時の 麻酔薬に関するメタアナリシス。
さらっと読みましたが「セボフルランは他の麻酔薬に比べ、発作持続時間を短くするが、PSI(というECT の効果を評価する指標の一つ)などに有意な差はなかった」というような内容です。
メンテナンスECTのときなどに使えるかもしれません。

 

猪股弘明(精神科医:精神保健指定医)

 

カテゴリーECT
クリックclose