IT が本格的に活用されるようになって、日常生活やオフィスでの働き方は様変わりした。その延長線で、IT の次の適用範囲の一つとして医療分野がよく挙げられるけど、この分野はそんなに簡単にはいかないんじゃないのと私なんかは思う。
例えば、アップルの healthcare 分野に関してこんな記事があった。
『Appleはユーザーのすべての医療記録をHealthアプリに収めたい…協力医療機関とベータテスト中』
言おうとしていることはわかりやすいし、実際こういうアプリがあれば便利なんだろうなとは思う。
だが、これでその後の全ての医療行為がまかなえるかといえば、そんなことは当然ない。
そこに掲げてあるのは、既往歴とでもいうべき情報で、現在の病状の評価にそれだけでは直接役に立つものではない。
また、アップルのアプリに収められるのは、見ている限りではテキスト情報に限られる。当たり前だが、医療情報はすべてテキストからなるものではない。例えば、画像。医療分野に進出した新規参入組がまずぶち当たる壁が PACS との連携などである。
この記事はそういったことに全く触れられていない。
なお、HorliX の AppleReview 時のコメントを掲げておくとこんな指摘があった。
We are unable to complete the review because we require sample files to fully access your app’s features.
少なくとも apple のレビューチームはまともな DICOM ファイルを持っていないのだ。本気でヘルスケア分野に進出したい企業がこういうことはやらないと思う。
上記の記事は、アップルのアプリは、FHIR (医療記録交換のための統一フォーマットの一つ)レベルならなんとかなる、くらいに理解しておくべき内容だろう。変に持ち上げる必要はないと思う。




