日経新聞が、github のことを「設計図共有サイト」と紹介して、そのネーミングセンスが一時期ネットで話題になった。
「これだから日本のマスコミの IT リテラシーは….」とかなり揶揄っぽい意見が多かったが、確かに github 的な文化が日本に完全に定着しているとは思えない。
私もいくつかのプロジェクトに参加させてもらっているが、やはり海外の有力プロジェクトは参加がしやすい。
例えば、リポジトリのブランチ構成にしても、「本流」ブランチと「開発者用」ブランチを分けていて、どこにプルリクエストを送ればいいのかわかりやすい。
一方、日本のプロジェクトは、本流ブランチ一つだけ、過去の履歴は一切なし、更新するときは、いったんリポジトリを全消去して、ローカルファイル強制プッシュ、みたいなものが多い。
オープンソースかもしれないが、「共有」する気はいっさいないよね(笑)。
ポーズで「github にソースは公開してます。オープンソースです」ってアピールしてるだけ。
また、github は github.jp のようなサイトがないことからわかるように(→その後、github.co.jp というのが開設されたようです。周囲で使っている人見たことないけど)、国際的な地域差を意識する機会が少なく、国際化の文脈で語られることも多い。しかし、日本産のプロジェクトは、これもアピール的な要素として利用されることが多く、例えば、外国の方が issue 欄に書き込んでいるにもかかわらず、ガン無視をきめこんでいるプロジェクトがけっこうある。国内にとどまっている限りにおいては、これでもいいのかもしれないが、その後、他言語リソースが欲しいとか外国の参加者を増やしたいという時に、こういった態度はブーメランのように自分に返ってくる。
なので、私は、外国の方が書き込んでくれた場合には、精一杯のおもてなし精神を発揮するようにしている。
Wow…your idea is great!
とか、なんか無理めのレスをつける。日常生活で ’Wow’ なんて言ったことは生まれてこのかた一度もないが。
github は便利な環境だが、上記のようなアピール的な使い方をしていたのでは、少々、もったいないような気がするのだ。
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