医学部受験における「展開」の発見

医学部受験に関して医学部生時代に書いた文章を発掘したので、修正・加筆して掲載。


センター終わったようですね。受験者のみなさま、おつかれさまでした。私はテスト終了後の、あの心地よい疲労感が好きでした。

で、今年の結果をちらちら見聞きして気づいたのですが、今年は医学部志望者は(800 点満点で)700 点オーバーの人が多そうですね。私が受験した年は、問題が難しかったせいか、はっきりいってバラけてました。こういう速い展開だと一次重視の大学では「前残り」で決まってしまうケースが多いと思います(出遅れた古馬がいくら追い込んでも新馬の壁に阻まれてなかなかカワせない)。同様の理屈で、たいていの大学の後期も「前残り」で「ボーダーに並んだ場合どちらかといえば現役を取る」ことから「再受験不利」ではないかと思います(センターで30馬身くらいチギってたら話は別)。

どこかで、去年のデータを持ち出して、センター8割以下の人でもけっこう受かっている、という話をしていましたが、去年と今年の単純比較は、上のような理由でちょっとヤめといた方がイイと思いました。これは私見ですが、去年後期で再受験生が(しかもとんでもない位置から)けっこう受かってますが、あれは馬場が悪くペースも上がらず、結果、バラけた展開となった去年だったから、という気がします。

というわけで「今年はなるべく前期で決める」「はっきりいって後期はアテにならん」というのを頭のスミに留めておくといいと思います。

ただし、前期・後期に関わらず2次重視の大学は、あんま関係ないでしょう。好位につけていれば(今年の場合680前後か?)、ボーダーの数点など気にする必要はないと思います(それより問題との相性の方がよっぽど重要)。

ところで、大川慶二郎の競馬評論への最大の貢献は「展開」の発見であり、これは大学入試というレースにも通じるところがあると思うのだがどうだろう?

実際私はセンター初日の数1Aの試験の最中けっこう苦しかった(誰だって苦しい)のだが、「この難易度ならここを乗りきってしまえば差をつけられる」と他馬の動きを気にしていた。で、周りの受験生の表情と自分の手応えから志望大学のボーダーを予想し、例年よりボーダーが落ちるという確信のもと、二日目は、国語の選択肢の切り方を安全の方に振るなどギャンブルは避けた。試験は、もちろん自分との闘いであるが、選抜試験という意味合いでは馬場や他出走馬との兼ね合いで勝負が決まる相対的な競争である。はやくいえば、ハナ差でもゴール板にはやく飛び込めば勝ちなのである。しかも一番でなくていい。随分、泥臭い捉え方かもしれないが。


「受験前の心構え」みたいな話はよくあるのだが、テストを受けている時の心の持ちように関して述べた話はあまりなく、初出時、けっこう好評でした。

 

猪股弘明(横市大医卒 精神科医)

よろしくお願いします

古くは、中学生くらいの頃から、日記をつけたりつけなかったりをしていたのだが(そうは言っても大学生あたりまではほぼ三日坊主)、1回目の大学後半〜社会人なりたての頃くらいから、自分が掘り下げるべき領域は物理系と生物・医学系の境界領域あたりにあるなあと思い始め、実際、その後、現実的にもそうなったしまった感があるので、ここでは、その視点から過去に書いた記事などをまとめています。

biophysical psychiatry というタイトルで以前『はてな』でブログをやっていたんですが、けっこうしっくりきている感じもするので、こちらでは、

biophysical psychiatry +

というタイトルでいきます。

 

猪股弘明(医師・理学士)