Inside ORCA -オンライン資格確認対応?のためのビルド-

ちょっと思うところあって、ORCA という日本医師会御謹製のレセプトコンピュータソフトをソースからビルドした。
ORCA 単体のビルドはそれほど難しくない(ただし、サーバーのビルドはそれなりに難易度高いが、今回はそこまではやらない)。
ソースは一時期行方不明になっていたのだが、現在は公式サイトのここからダンロードできる。
Ubuntu マシンに落としてきたあと、解凍。「端末」よりautomake ツールなどを適当に使って Makefile というものをつくる。あとは

 make && sudo make install 

とすれば、所定の位置に各種ビルド産物をインストールしてくれる。

こうなっていれば成功。

 

「ちょっと思うところがあって」と書いたのは、いわゆる「オンライン資格確認等システム」を導入する場合、レセコンの改修が必要になるから。

「オンライン資格確認」については厚労省のページをご覧ください。

図は https://www.mhlw.go.jp/content/10200000/000575785.pdf より。一部改変。

無理にしなくてもいいようなのだが、ORCA プロジェクトがグダグダになって対応不能になった場合、代変案を持っていた方がいいと考えた。

早速、新しいデータベース orca2 というのをつくらせる。

 

患者さんのデータにオンライン資格で必要になってくる「枝番」を入れ込んでおく必要があるので、こっち(orca2 の方)につくっておけば、もし、ORCA が未対応に終わっても、こちらを稼働させればいいわけっすね。諸々調整は必要っすが。

なお、「枝番」やカードリーダーの細かな仕様はまだ調べてない。実際にやるとなるとオルカクライアントの改変も必要なので、やるかどうかは今のところ決めてない。

 

 

猪股弘明(精神科:精神保健指定医)

(参考)
ORCA(一般的な解説)
ORCA のソースコードを取得する
レセコンソフト ORCA を巡るあれこれ

ORCA のメーリス

そういえば、昔、ORCAのML(メーリングリスト)にいくつか投稿したことがあったわ。

Re: ORCA と OsiriX の接続について

Re: ORCA と OsiriX の接続について その2

Re: ORCA と OsiriX の接続について その3

Re: ORCA と OsiriX の接続について その4

この時点では、その後、DICOM を本格的に触るようになるとは思ってもいなかった。

内容的に情報が古くなっている点もあるが、


一般のDICOMファイルの情報をすべて読み出し・管理するのは難しいが、特定のDICOMだけを操作するのは、それほど面倒ではないはずだ

というのは、今読み返しても「なるほどな」とは思う。

 

 

猪股弘明(精神科, HorliX 開発者)

 

UKEファイル OverView

この前のオンラインレセプト請求で問題が発生した。

公費の受給者番号が確定せず、月遅れ処理にしていたのだが、その分がエラーになってしまうという。
どこかで誤操作をやっていることが疑われたが、できれば今月中に請求したい。

結局、テキストエディターで エラー分のUKEファイルをつくってしまった。社保の支払基金のサイトでフォーマットが公開されているのだが、記述が細かすぎてわかりにくい。ざっくりと解説しよう。

(全体構造)


IR,,,,,,,,(医療機関の情報),,,,,,

RE,1,,,,(患者さんの情報),,,,,,,,,,
HO,,,,,(保険情報),,,,,,,,

KO,,,,,(公費の情報),,,,, ←(公費を使う場合必要)

SY,,,,,,,(傷病名),,,,,,,,

SI,,,,,,,,,(診療行為),,,,,,,

CO,,,,,,,,,(コメント文),,,,,,

RE,2,,,,(患者さんの情報),,,,,,,,,,

(以下、繰り返し)

GO,(保険者への件数),(合計保険点数),99

である。

基本的にはORCAが吐き出すUKEファイルは、完成度が高いが、月遅れや公費などで基金のASPにひっかかる場合がある。

このような場合、ORCAでがちゃがちゃやるよりは、テキストエディターでUKEファイルを自作して請求・確定した方が早いと思う。

 

猪股弘明( PHAZOR 合同会社

精神科:精神保健指定医

 

なお、.uke ファイルを医療関係者が見やすくしたものが「レセ電ビューア」というやつです。
ORCA だと Mac 版がないようですね。

windows 版ですが

https://bitbucket.org/ayamashita_kojosen/openreceiptviewer/src/master/

github: https://github.com/akihiro-yamashita/OpenReceiptViewer

にオープンソースで公開されているものがあります。

 

ハードの終わり、ソフトの始まり

最近、取り組んでいたのはオンライン請求の接続方法は何が良いか?という問題。

現在、医療機関が支払い基金にレセプトをオンラインで請求する場合には、以下の3つのやり方がある。

1. IP-VPN方式

2. IPsec+IKE方式

3. ISDN方式

このうち3. は今となっては一般的でないので、実際にはほとんどの場合、 2. か 3. かの二択になる。

どちらも一長一短があるのだが、今回の新規案件では 2. IPsec+IKE方式を採った。

この接続方式のメリットの一つに「回線を選ばない」というのがあるのだが、試しに WiMax 回線でつないでみた。結果、

receiptonlinewimax.jpg

つながりました

実際にこの環境で稼動させることはまずないでしょうが、複数の環境で接続可能だというのは何か安心ですね。

(参考)『Re: RCA でのオンライン請求について

 

 

猪股弘明(精神科:精神保健指定医)