ベンゾジアゼピン系受難の時代に

近年、ベンゾジアゼピン系薬物は一種の迫害を受けているのだがその筆頭はデパス(一般名:エチゾラム)だろう。

こんな記事があった。

発売から30年 睡眠導入剤「デパス」に深刻な副作用が次々と

なのだが、私はデパスはけっこう使っている。市中のクリニック外来で来院頻度が多いのは適応障害で、もともと健常な人でも環境からのストレスで軽く抑うつ症状を呈する患者さんは多い。
だから、治療方針も「ストレス源からの隔離」が第一となり、症状に対して対症療法的にデパスを出したりする。
もともと健康な人が多いから、2週間も休養を取ってもらえば、かなり回復するし、「薬は飲みたくない」という人も多いから、自然にデパス使用量は減ってくる。
ベンゾ系薬物の漫然とした長期投与は論外だと思うが、デパスをそんなに目の仇にしなくてもいいのではと思う。
軽い適応障害あたりでいきなり SSRI (現在、主流になっている抗うつ薬)いれてグダグダな病態になるよりなんぼかマシだと思う。


なお、この Friday の記事自体、けっこうツッコミどころがある。facebook タイムライン上では医師の諸先生と、ここではもうちょっと一般的に(と言っても薬剤師さんメインですが)ディスカッションされました。

 

猪股弘明(精神保健指定医)