MacOS に elmo + やねうら王 + 将棋ぶらうざQ を「clang」で導入

ひさしぶりの将棋ネタ。
Mac を触る時間が長くなってきたので、将棋 AI も刷新したくなったから(過去に「技巧」を入れてます)。

導入方法の基本的な流れ自体は、
Mac にコンピュータ将棋ソフト「elmo」を導入した
MacOS に elmo + やねうら王 + 将棋ぶらうざQ をインストールする
あたりをご参考に。

ただ、やねさんの Makefile を見たら、

# clangでコンパイルしたほうがgccより数%速いっぽい。
#COMPILER = g++
COMPILER = clang++

 

とデフォルト設定で clang になっている。
何もわざわざ gcc に変えなくても良いのでは?
(ただし、llvm は諸々の事情で ver10 を使ってますが、デフォの llvm でも実行ファイルはできてました。gcc とか llvm とかよくわからんという人はこちらなども参照ください)

あとは、標準ライブラリを stdlibc++ ではなく libc++ に変えただけ。

こんだけで、一応、ビルドできましたが。

 

なお、アイキャッチは、藤井(聡太)-渡辺(明)棋聖戦第二局で藤井七段(当時)が△三1銀打と金取りを受けたところ。

 

解析させると AI 的にもここから流れが変わったのがわかりますね。

 

 

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OpenBSD で GCC が廃止・Clang/LLVM に移行

タイトルの通り、とうとう OpenBSD 6.6 で、GCC が廃止・LLVM/Clang に移行になったようです。

OpenBSD 6.6登場、GCCの廃止とLLVM Clangへの移行進む

はっきりいって地味なネタ。実際、普通にパソコン使っている限りにおいては、何の影響もでないでしょう。

ちょっと関係するとすれば、Mac ユーザー(の中でも開発よりの人)。

ご存知のように OS X (MacOS)は、BSD(というUnix OS)の上に Cocoa というレイヤーを被せたかっこうになっている。
もともとアップルは Clang/LLVM 推しで、Objective-C(++) においては、.m と .mm (++ では拡張子はこちら) コードを Clang →LLVM という流れでビルドする。
なお、Objective-C(++) は C(++) の上位互換とされており、通常の C(++) の文法でコードを書いてもコンパイルはできる。
だから、実務的には、ソースが C(++) だったとしても拡張子を m や mm にしておいた方がいい

Clang がフロントエンドでソースコードの解析を担当し、LLVM(元は Low Level Virtual Machine の略。今は何の略でもないとされていいる)がバックエンドとなり、最終的な機械語コードを吐き出す。
また、LLVM は Virtual Machine から連想されるように Java と同様、特定のマシンから独立した中間コードをまず生成し、次にそれを各々のマシン向けの機械語に変換するという仕組みになっている。

話が逸れた。

世界が Mac だけで完結しているのなら Clnag/LLVM でもいいのだが、デスクトップPCのシェアは MS Windows の方が上で、Windows 向けに書かれた C++プログラムを Mac 上で動かしたいということはよくある。そのような場合、困ったことがおこることがある。
GCC や Windows C コンパイラにはある機能が、実際には Clang/LLVM にないことが度々あるからだ。
そのような場合は、GNU の GCC の使用を余儀なくされるわけだが、今後はその点でさらに使いにくくなるかもってことです。

【参考】Mac で技巧2を使う

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