具体的な案件はこんな感じ。
数年間、A市で開業していたが、開業していた父親の突然の不幸があり、そちらを承継することになった。こちらとそちらの電子カルテにデータの互換性はない。何らかの形でそれまでの診療データを保管しておかなくてはならない。さて、どうする? といった案件。
ラッキーだったのは、使っていた電子カルテが OpenDolphin というオープンソースのものだったこと。データベースの構造をチェックし、ソースを読むと「ああ、これはいけるかな」と。
結論から言うと、データベース(PostgreSQL)からデータを吸い出し、文字情報はテキストファイルに、画像情報は 画像 ファイルに書き出すプログラムを書いて、これがうまく動いた。
元の dolphin のカルテ画面はこんな感じ。
で、変換プログラムの表示画面はこんな感じ。
元の dolphin の画面がかなり凝ったこと(java swing の JTextPane をカスタマイズして使用)をしていたため、そのあたりの処理をどうしようか迷ったが、画像が貼られていた位置にタグを打ち込む形で表示・保存させることにした。ならべくなら、カルテの書式情報も損失なく変換させたいので。
というわけで、今回は電子カルテの実運用後の保管形態に関するお話でした。
ところで、噂に聞くに、電子カルテのデータ構造を秘匿化していわゆる「データを人質に取る」といった商売をしている業者もあるようです。 ビジネスだから、と思う反面、それっていわゆる電子カルテの3要件に違反するんじゃないの?といった感想も持った。なんかすっきりしてない。
こういった時に、適当なガイドラインがあると便利なんですけどね。 ここら辺の話はまた次回にでも。
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ええ、どうぞ。
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