ちょっと興味があって、いわゆる「電子聴診器」を調べてみた。
日本だとパイオニアが U10 というのを製造・販売している。
以前に「これ、試作機ですか?」って感じの段階のものは、ネット上か何かで見かけたことがあったんだが、その頃より格段にデザイン性が向上していてびっくり。
ただし、データは専用アプリでしか閲覧できないようだ。
米国だと Eko というところが、かなり完成度の高いプロダクトを生産している。
見ての通りデザイン性はいい。
通常の聴診器としても使用でき、「電子聴診器」として使いたい場合は、トグルスイッチを押し込んでモードを変更するようだ。
デジタル化したデータは、ブルートゥースで iPhone・android の専用アプリに飛ばせるし、さらにそのデータに基づいて AI である程度の「自動診断」が可能なようだ。
さすが、リットマンの正規商品ラインナップに並んでいるだけはある。
おそらく、日本でも個人輸入で購入できるとは思うが、AI 判定などの機能は医療機器(電子聴診器だけでも日本の薬機法ではクラスII相当)に該当するので、この機能を日本の臨床現場でおおっぴらに使うのはちょっと差し障りがあるかもしれない。
アナログモードで使う分には問題ないと思いますが。
まあ、そこらへんは大人としての配慮を(笑)。
たぶん、こちらの方はデータも外部抽出できるかな。
ところで、なんで、「音」関係に興味を持ったかといえば、医療で出てくる波型データとしては、もっとも馴染み深いものだから。
同じ波型データとしては、心電図あたりはたびたび AI 研究の対象にもなっているが、こちらはあまり取り組まれていない。
電子カルテや DICOM ビューアを手がけている手前、こういったデータもデジタル化して取り込めないかと思った次第。
猪股弘明
医師:精神科医(精神保健指定医)
HorliX: developer
OpenDolphin-2.7m : developer
なお、心音図そのものの勉強は川崎先生の『心音図塾』などで。
非常によくまとまっています。
“電子聴診器 digital stethoscope” への1件の返信
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