エンドポイント

原発関係の記事を書くとアクセス数が増えるのだが、最近は「ブラジル・ガラパリ」の検索で訪れる人が多いようだ。
前の記事では、内部被曝や環境放射線の健康に対する影響を評価するには今まで得られた疫学データだけでは不十分ではないかと指摘したかった。例えば、今、「健康」という言葉を使ったが、これまで行われた疫学調査では「健康」の指標として「癌の発生率」だとか「平均余命」だとか「流産の割合」を設定している(エンドポイントなどという)。最も重要な事項をエンドポイントに設定するのは当然だが、これが「健康」全体の指標となるかといえばかなり疑問だ。
前回、紹介した疫学調査は「これら高自然放射線地域の住民の末梢血リンパ球染色体異常は対照地域と比べて増えていた。しかし、健康への影響は認められなかった」などとあたかも健康全般への影響がないかのようにアナウンスされているが、実際のエンドポイントは「先天性異常」、「流産」など妊娠・出産に関する事項のみである。「抹消血リンパ球に染色体異常があるのだから、免疫能が落ちている、例えば、ある種の感染症にかかりやすいのではないか」ということに関しては何も教えてくれない。「何となく体調が悪い」とか「倦怠感がする」といったことももちろんエンドポイントとしては設定されていない。結論を過度に一般化しているといえば言いすぎか。
これらのエビデンスに基づいて「ただちに健康に影響はない」といったりするのは、ちょっとどうかと思う。少なくとも私は体調を崩したくないので被曝はしたくない。可能な限り避けたいと思っている。

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