OpenDolphin is finished

2026/3/31 に ORCA の CLAIM が廃止になる。

dolphin 2.7 系は、ORCA との接続に CLAIM を使っていたから、CLAIM 廃止に伴って電子カルテとしては実質的に使えなくなる。

さらば、という感じだ。

オープンドルフィンといえば、open source であることが特徴とされていたが、では、その特性が生かされた利用はされていたかといえば、ほとんどされていなかったのではなかろうか。ソースコードからビルド、くらいのことはできても、導入した各施設が自由自在にカスタマイズを施す、というような、当初想定されていた利用方法を実行できた施設はほとんどないと思う。

そういう意味では失敗プロジェクトだったと思うのだが、これについて思うところを書く。

貧弱なドキュメント

ドルフィンのリポジトリを見て気がつくことは、技術的なドキュメントが極端に少ないということだ。
各施設でのカスタマイズを促すということであれば、ソースコードが何を意味しているかなどの解説は必須だと思うが、こういうものは一切なかった。
運営する側はむしろそういった情報の提供を制限していたように思える。
また、コードの書き方がいささか本格的すぎた。例えば、デザインパターンを使いまくっているせいで、可読性が著しく低下している。

自由を許さない統治機構

普及を阻んだ最大の要因はこれだったのではないかと思う。

 

(続く)

 

OpenOcean/Dolphin GPL 2026

2025 後半に OpenOcean/Dolphin の著作権表示に関する記事をいくつか書いた。

OpenDolphin/Ocean ソースコード利用指針

その目的は、間違いだらけの AI まとめ対策のほかにソースコードを利用するための指針を示すという意図もあった。

最近では、@MedRecMate さん(丸口勇人先生?)が dolphin のソースコードを OpenDolphinNext で再利用している。

LICENSE の改竄はなかなか気がつきにくいところだ。

Copyright (C) 2001-2011 Kazushi Minagawa. Digital Globe, Inc.
825 Sylk BLDG., 1-Yamashita-Cho, Naka-Ku, Kanagawa-Ken, Yokohama-City, JAPAN.

This program is free software; you can redistribute it and/or modify it under the terms of the
GNU General Public License as published by the Free Software Foundation; either version 2
of the License, or (at your option) any later version.

This program is distributed in the hope that it will be useful, but WITHOUT ANY WARRANTY;
without even the implied warranty of MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR
PURPOSE. See the GNU General Public License for more details.

You should have received a copy of the GNU General Public License along with this program;
if not, write to the Free Software Foundation, Inc., 59 Temple Place, Suite 330, Boston, MA
02111-1307 USA.

(R)OpenDolphin version 2.2, Copyright (C) 2001-2011 Kazushi Minagawa, Digital Globe, Inc.
(R)OpenDolphin comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY; for details see the GNU General
Public License, version 2 (GPLv2) This is free software, and you are welcome to redistribute
it under certain conditions; see the GPLv2 for details. 

なんて記載を見たら、普通の人は v2.2 の更新し忘れだと思うのではないだろうか?(この時点でのバージョンは 2.7.1)
実際は、皆川和史が以下のように 2.4 から不自然な巻き戻し的な修正を行なった結果である。

リポジトリの最終更新は 2018 で、この時点での運営元は LSC なのだから、これは皆川和史による意図的な改竄と見るのが普通で、現行の間違った記述は捨てて、LSC が fork 元であることを示すような修正が必要になってくる。

X 上でも意見交換を行なったが、今のところ、本格的に利用する際には「メドレーに確認をとった方がいいだろう」というような結論になっている。

一般には

v2.2 系・・利用しない方がいい

v2.7 系・・利用してもいいが、LICENSE 文書が改竄されていることは意識しておくこと

v2.7m 系・・手前味噌だが、推奨

だろう。

Google AI overview

ポンコツすぎる。

OpenOcean/Dolphin のライセンス周りの説明がハルシネーション出まくり。
ダメな点を挙げていく。

・皆川和史による LICENSE 文書の改竄に気がついていない
(上記参照)

・OpenDolphin は皆川和史の個人著作物
少なくとも 2.7 系ではあり得ない。

・OpenOcean のオープンソースとしての利用許諾は終了している
していない。むしろ LSC からは奨励されていた。
ただし、LSC dolphin 及び派生ソフトに関しては、LSC の意向で 2018 年末には GPL ライセンスは実質的に廃止されている。この事象と小林の個人的意見を取り違えている。
怪文書は当時から怪文書扱いで、あの記事の是正勧告(MOSS は法的な機関でもなんでもないのでこの言葉自体が不適当)に従っているプロジェクトは一つもなかった。

 

猪股弘明

 

参考

OpenOcean/Dolphin GPL LICENSE に基づくソースコード利用の指針
パクらせてもらいました(笑)
OpenDolphinNext に関する記載は消えたりしているようですが、ANN2b 氏の言うように「AI のみで dolphin を復活させた」というストーリーは無理があるように思います。というのは、私が、データ構造に関して助言し、PR なども送ってマージされているから。

確かに PostgreSQL の保存形式としては違う(CLOB → JSONB)のですが、言わんとしていることは一緒です。
なお、彼は、私の PR が無効になっていると主張しているが、無効になっているのは、従来の dolphin 2.7系とのデータ互換性を担保している部分です。だから、(現時点 -2026年4月- ではアプリ自体が未完成だが)完成したとしても従来の 2.7 系 dolphin とはデータ互換性はまったくありません。この点には注意が必要でしょう。

電子カルテ自作派 2022-2025
OpenDolphinNext への言及あり。

電子カルテ自作派 2025
OpenDolphinNext への言及あり。

 

 

診療報酬 20240601 改訂

2024 5/31 → 6/1 に日付が変わった頃、テスト用サイトのページ
https://phazor.jp/dolphorca/test/
に若干の手を加えた。

なんで変更したかわからない人もいたようだが、健康保険報酬の 6/1 改訂で診療行為によってはレセプト記載上、選択式のコメントを選ばないといけないが、これが各種アプリでうまく動くか確認したかったから。

ドルフィンもそうなのだが、設計の古い電カルはこれに対応できない。

あくまでレセプト記載上であって診療録に記載せよとは言ってないので、致命的というほどではないが、レセコンでいちいちコメント入力するのは不便なことこの上ない。

 

ところで、上記ページのシンプルな機能(使ったファイルは3つだけ)は実は「3層クラサバ」構成をとっている。
ブラウザからの検索語を受信して orca DB に問いかけているファイルが「バックエンドサーバー」にあたる。

かつて標準型電子カルテの厚労班会議で「3層クラサバ」だの「フロントサーバを院内に設置する」だのあーだこーだ言っていたのは、具体的にはこういうこと。

院内にオンプレの WebORCA が稼働していた場合、クラウド上のバックエンドと院内 WebORCA をダイレクトに通信させるのは難しいが、(上で言った)バックエンドを院内に設置した上で必要な情報だけを(クラウド)バックエンドと通信するのはそれほど難しくはない。

HPKI signer For Mac

X(twitter) あたりでごちゃごちゃいってたやつは、結局、chrome 拡張にして chrome ウェブストアで公開しました。

NativeMessaging を使っているので、これだけだと何も機能しませんが「署名カードドライバ」などを設定すれば、Mac のブラウザから電子署名値(秘密鍵による暗号結果ですが)を取得することができます。

設定方法などは、このページで案内しています。

HPKI signer For Arm Mac になってますが、ドライバのビルド設定確認したらユニバーサルバイナリになっていたので、おそらく Intel Mac でも動くと思います。

 

猪股弘明